賢者にきく!⑦NYからの提言。それから。
緊急事態宣言からちょうど1か月。
さらに1か月の延期が発表され、今後は「解除」というより、今までとは違う社会、まさにポストコロナの時代に「シフト」していくのかなあと感じています。
この30日をなんとかしのげたのは、日本より3週間ほど早い、3月22日からロックダウンが続くNYの友人・知人の助言、体験談があったから。
アンドリュー・マーク・クオモ州知事のリーダーシップにも心を動かされたなあ。
NYのロックダウンは医療従事者や警察、消防、スーパーの店員さんなどの、生活に欠かせないエッセンシャルワーカー以外は、企業も100%リモートワークで通勤もなし。もちろん学校も休校。レストランはすべて閉鎖で、テイクアウトのみという、かなり厳しい規制でした。
誰も経験したことのない状況での、見えないウィルスに対する不安。先人であり、さらに深刻な状況下でのNYの人々の知恵は、本当にこの30日間の支えとなりました。
NYの友人からの情報をもとにショッピング術をまとめた記事も多くの方に発信することができました。(なんと38万PV以上の記録だったそう)
このときにはスーパーのかごを触るのにゴム手袋をしたり、買ってきた食材のパッケージを消毒するなんて冗談みたいでしたものね。
今ではそれも当たり前に。この一か月で除菌に関する意識も高まりました。
NYの賢者に知恵と勇気、元気をもらう
ということで今回の賢者はNY在住のジャーナリスト、黒部エリさんです。
というのも、エリさんのブログの「3週間前の自分に『ここに気をつけろ』といいたいこと」の情報が腑に落ち、すごく頼りになったんです。
ブログだけでなく、各メディアやSNSに書いたエリさんの文って、どんな切迫したシビアな状況の描写でも、愛があり、時に吹いてしまうような笑いがぶっこんであるんで、元気になれちゃうんです。
ペンの力ってすごい!
最近、CREAのサイトにアップされたエリさんの記事にも、ぜひ参考にしてほしいアイデアがあったのでシェアします。
それはオンラインで「情報共有グループをつくる」というもの。
情報交流はもちろん、精神的な面もサポートも。励ましあう、などのことまでは自然に職場や趣味の仲間、ママ友、同級生などで集まり、結束すると思うのですが、重要なのはここ!
どうしても精神的にストレスが溜まってブレイクダウンしてしまう人もいるので、そういう人たちが、グループ内では思い切りグチをはき出せる。また、ほかの人はそれに対して正論で批判したり、忠告したりすることなく、受けいれる、というのがここでの基本ポリシー。
そう、ここ! ここが大事。
苦しいときってただ、はき出したいんですよね。正しい答えを求めているのではなく。それを暗黙の了解にするだけで、居心地がよくなる。
毒をはける友だちって、心が弱っているこの時期だからこそ、頼りになると思うんです。
そうそう、エリさんを中心に集まる「NY会 東京支部」だって、個室で集うのがお約束なくらい、言いたいことを言いあって盛り上がるっけ。(単にみな声がでかいからだけですがW)
このCREAの特集にはパリやロンドン、台湾など世界各国からのルポがまとめられていて、興味深かったです。日本社会の在り方も想像できる、海外在住の日本人ジャーナリストの視点には、学ぶところがたくさんあります。
実は心根が熱い、人情派のニューヨーカーを参考に
私たちの3週間ほど先を行くNYは、感染のピークを越したといわれています。
12段階の経済再開のうち、病院の30%のベッド、30%のICUの余裕という数字をクリアし、その第一段階が解除されたとか。建築業、製造業などから徐々に、経済活動が再開されていくでしょう。
日本とアメリカの状況はまた違うかもしれませんが、反面教師な部分も含めて、メンタル面での乗り越え方、社会の取り組みなど、参考になることがたくさんあります。
なかでもアーティストやファッション関係者による医療従事者へのサポートは独創的で、パワフルで、人情にあふれ、勇気づけられます。
その空気をじかに感じている、現地ジャーナリストのブログや記事に注目してみると、いろんなヒントがあるような気がします。