NorikoManiwaの風のまにまに

杉並在住アラフィフライターのポストコロナ生活

勝手にバトン⑤キワモノ邦画を見たくてたまらなくなってしまう危険な映画ガイド

ポストコロナで購入した実用書、第五弾は「~邦画プレゼン女子高生~邦キチ!映子さん」服部昇大著(発行/ホーム社 発売/集英社)1~3巻です。

本邦初の邦画プレゼン漫画、誕生!とあおるように、そのまま、日本映画のプレゼン漫画コミック。

 

f:id:norikomaniwa:20200507065346j:plain

著者は2017年に10年ぶりに復活した6代目「日ペンの美子ちゃん」を描く服部昇大先生。

 

「映画について語る若人の部」に入った邦吉映子さんは日本映画をこよなく愛する女子高生。あだ名は邦キチ。。。。

というと小津とか黒沢とか、そういう古き良き映画を愛するちょっと文化の香りがする、説教臭い漫画? と思うのですが、邦キチがプレゼンする映画は、ちょっとアレな、いやかなり来ているとんでも映画やかなりずれた実写映画や笑っちゃうリメイク版ばかり。(ハリウッド版ドラゴンボールとか)

 

通常なら素通りしてしまいそうな実写版も、このプレゼンを聞くと気になって気になってしょうがなくなって、観ずには(見ずには?)いられなくなる!

 

実写版「魔女の宅急便」では嵐の中、トンボとともに怪我したカバをほうきで運ぶキキのアクションシーンを力説!(角野栄子原作にはあるシーンらしい。なんと!)

 

仮面ライダーが江戸時代にタイムスリップして暴れん坊将軍と共闘、バイクに馬で並走する松平健! エンディングはライダーと踊るマツケンサンバとか、気になる! 気になりすぎる…!

f:id:norikomaniwa:20200507070354j:plain

アメコミ映画のヒーロー大集結!みたいな集結ものの傑作(珍作)は邦画にも多いとか。

 

半分以上のシーンで死にかけているという人間くさい「キャシャーン

すべてラップで解決する「バック・トゥ・ザ・フューチャー」そのもののAKB映画、

終始にやにやしいてるルパンと謎のタイ人ハッカーがことわりもなく一味に加わっている実写版「ルパン三世

マグロでおびきよされるでっかいトカゲみたいなゴジラがNYを走り回るハリウッド版「ガッズィーラ」、

天狗に育てられたキアヌ・リーブス赤穂浪士の一人として討ち入り、魔獣と戦う破天荒な「47RONIN」

…とかすべて突っ込みどころ満載。

 

f:id:norikomaniwa:20200507070113j:plain

批判の多いといわれる作品にこそ見どころ多し、といわんばかりの邦キチの熱弁。

 

映子さん、誰かに似ていると思ったらあの懐かしい「日ペンの美子ちゃん」の漫画家さんの作なんですよね。(現在の6代目美子ちゃん)

この昭和感が漂う高校にはほかにもアジア映画命の中国とインドとフィリピンと韓国のクォーターとか、特撮映画を愛してやまない「特撮映画について熱く語り合う部」部長とか、ザムこと「HIGH&LOW」をはじめアクション系邦画が実は好きな文系女子とか、奇天烈なサブキャラもわんさかで飽きない。

f:id:norikomaniwa:20200507070336j:plain

マンハッタンを駆け抜ける巨大なトカゲ…スシ食いねえ的なワナも気になる。

 

この漫画家さん、漫画を描く間に流す映画として

「有名な面白そうな作品だと、つい観てしまって、仕事がはかどらない」

と理由から

「なんか、そこそこ絶妙な、そこまで有名でも無名でもない作品」

ばかり大量に観るようになっちゃったんだとか。

 

まさに今、室内ジョギングで走りながらぼーっと観るものとして求めている邦画!

この漫画で読んで、気になって気になってしょうがないものを走りながらチラ見する、そんな用途のための映画ガイドとなっているのです。