NorikoManiwaの風のまにまに

杉並在住アラフィフライターのポストコロナ生活

賢者にきく! ⑨狂言師直伝の「そろりそろり入門」は早い者勝ち⁈

狂言チャンネルで学び、オンライン稽古で演者を目指す!

今回は賢者はなんとあの「そろりそろりと参ろう」でおなじみ?の伝統芸能狂言の演者。本家本元和泉元彌さんのお姉さまである十世三宅藤九郎さんです。(つまりお母さまはあのセッチーさんです!)

 

NY時代に親しくしていた友人のご学友ということもあって、藤九郎さんがNY公演に渡米したときにお会いしたのが最初。それ以来、取材をしたり、ランチをしたり、公私ともに親しくさせていただいています。気づいたらもう長いご縁ですね。

 

すっとした姿勢の良さで、所作が美しく、宝塚関係? それともアスリート? なんて思ってしまう祥子さん(本名)。年下なのに、かっこいい! とみほれちゃいます。(その散財感が舞台に立つ人のオーラというものかしら)

 

国語の教科書でおなじみの「柿山伏」を動画でレクチャー

そんな藤九郎さんの新しい試み、Youtubeでの宗家元彌さんとお姉さま、和泉淳子さんと3人による(ときどきセッチーママ)和泉流宗家狂言チャンネル開設と、ZOOMによるオンライン稽古について以下の記事では紹介。

 

www.timeout.jp

 

この「狂言チャンネル」がコンテンツとして面白いんですよ~ 伝統芸能にありがちな「お勉強」ではなく(あ、もちろんお勉強にもなりますよ!)笑いや、視覚的楽しさもあり。(3人で保つソーシャルディスタンティングとか)

 

おおらかな、でも突っ込みにあたふたしちゃう長女・淳子さん、つい説明に熱が入ってくどく(失礼!)なり、早回しでカットされちゃう末っ子長男・元彌さん、そんなキャラ立ちしたメンバーをうまく回しつつ、見どころ、おもしろさをレクチャーしてくれる次女、三宅藤九郎さん。バラエティ番組として成立しています!

 

ちなみに藤九郎さん、イベント慣れしているからでしょうか。解説が本当にうまい。藤九郎さんのパートはほぼ長回し

カメラの脇からひょいと顔をだしたり、ぎくっとする質問をぶっこんだり、まあ、見ててあきないんです。

 

www.youtube.com

 

例えば「和泉流宗家狂言チャンネル」では小学校6年の国語の教科書にも掲載されている「柿山伏」について解説。

実際にその装束がなにを表現しているのか、どんなキャラクターなのか、歩き方でどんな生活パターンを送っている人と読み解けるのか…そんなヒントを解説しています。

つまり狂言って、想像力を巡らせながら、ともに笑う演劇だってこと。

 

どの時代も、文化も、共通な「あるある」な笑いが狂言 

藤九郎さんに教えてもらったことで印象的なことがあります。

 

歴史的な人物や、その時代ならではの背景がある能と違って、狂言は「このあたりのもの」など場所も特定せず、家来である「太郎冠者」など固有名詞を持たない登場人物しかいない。つまり、どんな時代のどんな文化に属している人も、こんな人、いるいる! と共感できる世界でも珍しい演劇。

 

なるほど! だから実は英語にも訳しやすい戯曲だと聞いたことがあります。

藤九郎さんもイギリス、アメリカなど海外で英語でのワークショップ、英語狂言の制作・公演を重ねているだけあって、説得力が。

 

たしかに柿を盗み食いしたことをごまかしちゃう「柿山伏」にしたって、しばられながらもお酒の誘惑に勝てない「棒しばり」だって、今の時代にも通じるあるあるネタ

 

ホンモノの「そろりそろり」を目指して直接、お稽古も!

そしてZOOMによるオンライン稽古も開始!

通常なら敷居も高そうな、伝統芸能の、「和のお稽古」が自宅で、気軽に体験できます。

ご存じの通り、狂言は「そろりそろり」と軸をブラさず、摺り足で、発声もおなかからなので体幹が鍛えられ、引き締め効果も期待できそう!

能楽は「武士のたしなみ」といわれるだけあって、武道の動きにも通じます。

www.youtube.com

 

見て学んだ後は、オンラインの体験レッスンで演者を目指してみるのもいい。実際にやるとこんなに難しい動きだったのか~~~と驚くと思いますよ。

 

しかも夫婦や、親子で習うことも可能。盛り上がること請け合いです。

 

休校明けに、リモートワーク明けに、リアル宴会の際には本家本元から学んだ「そろりそろりと参ろう」を披露してみてはいかがでしょう?(自由研究のお勉強としても成立しそう!)

いつか自分も装束をつけて舞台に立ちたいと、お稽古を続ける人もいそうですね。(5回で小謡が、10回で小謡と小舞を学べるカリキュラムだそう。

sp.tokuro.com

 

あ、あと藤九郎さん、金沢でも指導をされていたので、「加賀の賢者」=石川県の観光大使でもあるんですよ。初代の三宅藤九郎から代々、加賀藩前田家のお抱えであり、現在も縁が深いことから、訪れる十世である三宅藤九郎さんも金沢を訪れる機会が多いそう。今でも石川県の方は能楽に親しむ方が多いと聞きます。

 

伝統工芸や全国各地(いや世界各地かな?)を飛び回っているだけあって、郷土グルメにも詳しく、ほんとに引き出しが多いんです。(単なる食いしん坊ネットワークともいうW)

 

とにかく日本のみならず、世界各国で狂言を広めている方なので、直接、指導を受けるのは今がチャンス。早い者勝ちです!